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《Interview》
ゆっくりした居場所で、お互いに認め合う気持ちを育てます
● フリースクール「こころとまなびどっとこむ」
2007年10月に愛知県名古屋市に開設されたフリースクール「こころとまなびどっとこむ」。このフリースクールは、各地で不登校の相談会を続けてきた「NPO法人こころとまなびどっとこむ」とサポート校として不登校生の進路となってきたKTC中央高等学院などの教育実践を取り入れ、自己肯定感を培うプログラムとキャリア教育などに力を入れています。フリースクールへの通室日数は、在籍中学校での参考出席扱いになり、在籍中学校との連携により通学定期券の購入も可能となっています。
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■楽しめるキャリア教育を取り入れる
今は、中学校や小学校でもキャリア教育を授業のなかに取り入れています。不登校の子どもたちは、学校に行っていないので、その授業を受けていません。「こころとまなびどっとこむ」では、職業意識、将来の目的を見つける上で、少しでも自分のやる気や自己肯定感につながるようにするためにキャリア教育を取り入れています。
ボランティア活動の一環として地域に目を向けながら、企画や製造、販売までこなす仮想企業も体験できる形のキャリア教育を取り入れているのがここの一つの特徴です。体験プログラムでもパッケージ化したものを与えるのではなく、子ども自身で企画し、自分たちのステージなんだということを自覚してやっていくことで、それにかける情熱、時間、それから苦労や失敗という経験も、厚みが出てきます。
■3つの柱「学習」「ものづくり」「体力づくり」
カリキュラムはありますが、「学習」「ものづくり」「体力づくり」を3つの柱として、この大枠の流れなかで、子どもたちのやりたいことを受け入れ、活動に参加できるようになったら、少しずつカリキュラムに沿った活動に進んでいきます。
子どもたちは、“しぼんだ形”でここに来ますから、多くの場合、ものづくりくらいから始めます。最初はコミュニケーションも上手ではありませんから、目を合わせる、会話するところからスタートです。よくできたなというところから、自己肯定感を少しずつふくらませていきます。そしてちょっと体を動かしたくなったなというと、体力づくりとなります。ちょっと自分で不得意なものがあるから、勉強をやってみようかなというところになると、学習の方に誘導していきます。自己否定をしてここにたどり着く子が非常に多いものですから、五感を刺激する活動によって成功体験を積み重ね、子どもたちの自己肯定感=心のエネルギーを回復していきます。
■コミュニケーション能力アップの“護身術”
変わったところでは、体力づくりの一環ですが護身術をやっています。空手を取り入れているのですが、修行というのではなく、すぐに使えるような護身術としてかみ砕いた形です。護身術ですからお互いに触れ合うわけです。タッチということもできないような子供たちが、自然と触れ合って、そこで言葉を交わし、そこから少しずつソーシャルスキルとも言えますが、コミュニケーション能力を上げていくという狙いもあるのです。昔から文武両道と言ってきたものが、今は「文遊両道」が必要になっています。勉強と遊ぶ(触れあう)ことの両立です。
■「I`m OK. You`re OK. 」という感覚
他の子たちに自分が遅れているのを見られたり、悟られたりしてもいいのかというところはしっかり目配り気配りをしています。それぞれの子どもが「私も認めてもらった、だから相手も受け入れよう」という関係のコミュニケーション作りをやっています。最終的には気持ち良くお互いをさらけ出せるところはさらけ出して、少しずつ力がたまっていくと学習の方に気持ちが向いていきます。それから隣で一人がやりだすと、僕もやってみようかなという傾向が見られます。
外見についても、派手な子もそうでない子もいますが、それぞれを認め合うというのがコミュニケーションの基本でしょう。「I`m OK. You`re OK. 」という感覚を身に付けてもらえば、高校など次の進路に行った時でも、いろいろな人たちがいても好きも嫌いもOKとなるのではないでしょうか。
※『全国フリースクールガイド2008-2009年版 小中高・不登校生の居場所探し』(学びリンク)より抜粋
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